降りていくブログ 

ここという閉塞から逸脱していくための考察

2019-01-01から1年間の記事一覧

<9/14 話しの場のフィードバック>

昨日体験した話しの場のフィードバックをこちらにも転載します。 発言:話した内容を忘れてしまった場の雰囲気が一番よかったかもしれない コメント:身体教育研究所(野口整体の前衛的部門)の野口裕之さんが語っていたことを思いだしましたが、記憶に残る…

価値の脱落

自分が何かを価値あることとして内面化し、それゆえ強迫されていることがある。 それらが変化するときというのは、転換、というような感じで、表から裏へみたいに明確な切り替わりがあるのではなく、腐った肉がずるっと骨から取れていくように、脱落していく…

「奪われた刀」としての科学技術

山本義隆氏によれば、現在では「科学技術」と合成語になり、一つのものとして考えられている「科学」と「技術」はそもそも別々のものとしてありました。 DIY読書会でも発表していただいた角南さんのブログに本の引用の文章など含め詳しく書かれてます。角南…

「現実」をつくる鏡

徳島県の自殺稀少地域の人たちにアンケートをとると、自分は幸せでも不幸せでもないと思うと回答する人が多かったそうです。 bookclub.kodansha.co.jp 幸せとか、そういうことをふりかえって認識していないひととき、自分が何であるかとかそういうことが意識…

【今後の活動の予定】DIY読書会を様々な場所で

自分にとって核心的な興味や関心事を探究して、その過程を発表する場として「ジャンル難民学会」という場を考えました。(名前は変える予定なのですが。) そこで重要だとも思うことの一つは、「わたし」と「あなた」という二者関係に閉じる探究ではなく、「…

【9月の催しもの】話しの場研究室 熾(おき)をかこむ会 DIY読書会 私の探究・研究相談室

【9月の催しもの】話しの場研究室・熾をかこむ会・DIY読書会 →9月から熾(おき)をかこむ会は第二火曜日の14時〜17時になりました。なお、同日19時からは西川勝さんによる星の王子さま読書会があります。 →DIY読書会はいつもより30分早く19時開…

言葉の更新 「私たちのは学びであり、あなたがたのは回復である」ところから

対話の文化祭のワークショップでも話したのですが、学びと回復ということは別のことではないと考えています。一方が教育分野の事柄であり、もう一方が福祉分野の事柄であるようなことではないと思います。 ある人が変容したことを学びとは考えず回復としてだ…

『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』読書会報告

『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学を読む」』読書会、主催含め18人の方にお越しいただきました。 山下さんの司会で、それぞれの関心や読んで思ったことなどお話ししてもらいました。枠組みとしては、誰がきてもいいし、読んでこなくてもいいというゆる…

時間をとめるもの 

8月26日(月)にフォロ・オープンスペースで里見実の『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』の読書会をします。 foro.jp 一昨日に非モテ研の西井さんと三重ダルクの市川さんの対談に行ってきました。 www.facebook.com お話しはとてもよかったです…

【8月の催しもの】話しの場研究室・熾をかこむ会・お金についてのお話し会・DIY読書会ほか

8月は催しが多くなります。 8月11日(日)13時半 話しの場研究室 場所:ちいさな学校鞍馬口 8月14日(水)14時 熾(おき)をかこむ会 場所:茶山KPハザ 8月15日(木)16時 お金についてのお話し会 場所:キッチン・ハリーナ 8月19日(月…

【案内の更新】7/26私の探究・研究相談室

本町エスコーラで開催させてもらっている私の探究・研究相談室の案内を更新しましたので、下記に転載します。 私の探究・研究相談室は、ジャンル難民学会(仮)の発表のための相談の場で、また発表というかたちを考えていなくても、自分の関心はどこに焦点を…

【催しもの】8/26 里見実『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』読書会

大阪のフォロ・オープンスペースで行う読書会です。 里見実『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』 日 時:8月26日(月)13時半~場 所:フォロ・オープンスペース 地下鉄谷町線・京阪「天満橋駅」徒歩5分 →地図参加費:500円 山下耕平さんとツイッ…

【7月の催しもの】DIY読書会 熾をかこむ会 私の探究・研究相談室

7月の催しものです。全て初参加OKです。 【7/9(火)DIY読書会】 自分の読んできた本、または自分の活動の報告など、自分の発表したいことがある人が発表して、聞きにくる人は聞くDIY読書会、発表者も参加者も増えてきました。初参加も可能、入退場自由です…

週プレ「キン肉マン」の考察 

週プレのキン肉マン。ジャンプ連載当時は雑魚扱いで散々な役所にまわされ報われなかった数々の超人たちがそれぞれの過去を挽回していくこの物語のあり方をなんと呼べばいいだろう? wpb.shueisha.co.jp キン肉マンは今流行になるような面白く新しいマンガで…

映画「ほたるの川のまもりびと」と「万引き家族」

住民の抵抗運動を押し切って、ダム建設がすすめられるドキュメンタリーをみて、やるせない気持ちになったのは、水俣病患者の(症状はあっても認定は自分から取り下げられた)緒方正人さんが「チッソは私であった」といったように、普通の人の生活そのものが…

<ジャンル難民学会(仮)組織形態のイメージ>

ジャンル難民学会(仮)の組織のイメージをしてみました。 とりあえず、本部的なもの、それと話しの場の研究会、そして各地の連絡会(発表の場)の3つと、連絡会のかたちのバリエーションなど。 <ジャンル難民学会(仮)組織形態のイメージ> 1、本部的な…

ジャンル難民学会(仮)の活動を展開させるにあたって

思わぬ流れから、ジャンル難民学会(私の探究・研究相談室)を一般社団法人化しないかという提案をいただきました。 最終的に一般社団法人化するかどうかはひとまずおいて、この機会に去年から半年間、こじんまりやってきた活動をもう展開させてみようと思っ…

「時間」のワークショップ@カフェコモンズのレジメ

大阪府高槻市富田町にあるカフェコモンズで「時間」のワークショップをさせていただきました。その際発表したレジメを転載します。 6/21 「時間」のワークショップ ◆はじめに 時間と「時間」 自分の時間が止まってしまったという感覚を持ったことがあるでし…

どこにもいかない

人間の変化と回復について考えてきた。どうやって回復していけるのか。 しかし、一つ前の記事を書いてみて、自分が今知りたいのは回復のあり方ではなさそうだなという感じがしてきた。 実際にどう回復するか、どう変化しうるかよりも、自分は納得するという…

プロセス そして傷を引き受けること

当事者兼研究者や当事者兼支援者のトークイベントへ。 変化していく身体に必要なのは海水と淡水がいり混じる汽水域のような場所ではないかと思う。完全に安全な場所は、同時にその人に弾みをつける何かもまた犠牲にしている。かといって戦場のようなこの社会…

6/18 南区DIY研究室読書会発表原稿 奥野克己『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』第13章

次回DIY読書会は7月2日(火)19:45〜、ちいさな学校鞍馬口です。 奥野克己 『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』 概要:ボルネオの狩猟採集民プナン(西プナン)はマレーシア・サラクワ州政府に属し、自動車などの近…

「この会話を通して、自分も刑務官も心理士もみんなが人間になった」 「責任」から応答へ

ジャンル難民学会発表会、先のイタリアの精神病院の解放や入管法の発表は吉本草蔵さんのものでした。 kurahate22.hatenablog.com 吉本さんの発表は、発表が終わっても日に日にしみこんでくる内容でした。イタリアや入管の話しに加えて、矢原隆行さんの書かれ…

【報告】ジャンル難民学会発表会終了

第一回ジャンル難民学会発表会終わりました。7人の方の発表がありました。 フィールドワークをもとにした巨椋池についての発表、マルクスの価値形態論やお金についてのQ&A、対話とソーシャルネットワーク、路上ギャラリーの活動、ライブ当事者研究など様々…

【報告】ジャンル難民学会発表会1日目

ジャンル難民学会発表会の1日目が終わりました。 今は無くなった巨椋池のフィールドワークの発表、境毅さんの「お金」に関するQ&A、僕の人間の変化についての発表、そしてまた今日の午後の発表は、「対話とソーシャルネットワーク」や「揺らぎ」の発表があ…

「迷惑」への応答とは、世界への責任を取り戻すこと

川崎の事件への世間の反応を受けた奥田知志さんのフェイスブック投稿が700シェアになったとのこと。 https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=2256821517730593&id=100002083010255 「迷惑をかけない」という一見道徳のようにもみえることが、実は単な…

力の理屈 なぜ革新的なことや実践的なことが発見されても消えていくのか

いつも稽古に通わせてもらっている身体教育研究所の角南和宏さんが在野研究者の山本義隆さんの著書『磁力と重力の発見』について、ブログに書かれている。 dohokids.blogspot.com 磁力と重力の発見〈1〉古代・中世 作者: 山本義隆 出版社/メーカー: みすず書…

バイオハザード6 エイダ・ウォンのドッペルゲンガー、カーラ・ラダメスを考察する

3ヶ月前ほどに記事を書いたけれど、まだバイオハザード6が気になっている。 エイダ・ウォンのドッペルゲンガーであるカーラ・ラダメスとは何だったのか。もうちょっと追っていきたい。 www.youtube.com ドッペルゲンガーでない、オリジナルのエイダ・ウォ…

6/1南区DIY読書会発表原稿 奥野克己『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』12章

◆概要 ボルネオの狩猟採集民プナン(西プナン)はマレーシア・サラクワ州政府に属し、自動車などの近代的な道具に触れながらも、狩猟採集をベースとした自分たちの文化を維持していた。彼らの子どもは学校も行きたくなければ行かない。結婚はパートナーがい…

灰谷健次郎『林先生に伝えたいこと』

等持院の整体の稽古の帰りに寄ったリサイクルショップで売られていた林竹二本。 整体の稽古の帰りにリサイクルショップへ寄ると灰谷健二郎が亡くなった後の林竹二に向けて書いた本『林先生に伝えたいこと』があり、購入。表紙裏には七条サナトリウム病院長の…

『ノンちゃん雲に乗る』をもう少し

『ノンちゃん雲に乗る』で、雲の世界は死者たちの世界として描かれていると思った。この世界で望んでいたことを実現する世界が雲の世界のようだった。 kurahate22.hatenablog.com そういえば、荒井由実の「ひこうき雲」も子どもの魂が空にのぼっていくという…