降りていくブログ 

ここという閉塞から逸脱していくための考察

2018-01-01から1年間の記事一覧

本の作成13 再開 はじめに

本を書くといって12までで止まっていました。 kurahate22.hatenablog.com どうまとめようと思っていたのですが、時間という考え方にたどり着いたので、そこに向かって書こうと思います。 秋に当事者研究交流集会関西大会の抄録に文章を掲載させてもらいま…

救いのありか

何を前提にして生を考えているか、というところで話しが食いちがってしまう。 ある人は、やがてくる「幸せ」のために生きている。「幸せ」が先にあるから、その実現を想像して高揚して日々を生きている。が、その「幸せ」は約束されたものではない。自分が想…

100個の時間 止まっている時間を動かすものとしての文化空間・サークル

鶴見俊輔「なぜサークルを研究するか」を読む。鶴見俊輔以後でサークルの研究を続けた人はいるのだろうか。いるかもしれないけれど見つけるのが大変そうだ。 サークルは、人を普段と別の時間の流れに連れていく。別の時間の流れにいるとき、想像もしない変化…

三つ積んでは消えていく 身体性の継承と賽の河原現象

鶴見俊輔のサークルの研究、フレイレの被抑圧者と抑圧者の内面性や対話による変化の分析、林竹二の実践。 既に明らかにされているようなことがまるで蓄積されておらず、もう既に分析されたことをまたゼロから考えてやるみたいなことになっているのはなぜだろ…

「成功」から「手ごたえ」へ 

辺野古の埋め立てに反対する署名、15万7千をこえています。沢山の人が思いをもっていることを知ることは、重要なことだと思いました。たとえ署名の結果に対するアメリカ政府の動きが弱いものであっても、多くの人が同じ思いを持っているということは実感…

痛みの見えない世界

傷ついた人、孤独な人、行き場のない人が親しい人を攻撃してしまう。 職業ではない、支援する人が行き場のない気持ちをぶつけられる時のどうしようもなさ。耐えきれず去っていく人たち。 と同時に、傷つけられることなしには壊れず、厚みを増していく自分の…

吉田寮 集会「踊らされるな、自分で踊れー大学の今とこれからを語る集いー」へ

吉田寮は京都大学にある築105年の古い寮。 matome.naver.jp 僕も12年前ぐらいに住んでいました。 1年前、去年の12月19日に、京都大学から寮生に対して、18年の9月末までに全員退去するようにという退去通告がなされました。大学は寮の老朽化に…

「理解」ではなく人権を 

これはずっと言っているけど…たとえば世界中で行われているPRIDEパレードは理解を求めるでは無く、存在を見せて人権と平等を訴えているのですよ。理解なんてしてもらわなくても問題ないのです。 — 畑野とまと (@hatakeno_tomato) December 15, 2018 去年、ヒ…

待っているわけにはいかない 野生の探究の必然

ジャンル難民ミーティング、1月20日の会は、実際にどのように探究をはじめられるのか、探究が進むのかしているかをインタビューしながら考えていこうと思っています。 実業家であり宗教者となった吉本伊信が浄土宗の身調べという修行を一般の人でもできるよ…

次回ジャンル難民MT イメージしている「正しさ」を外して 

ジャンル難民学会(仮)は、それぞれの人にとっての核心的な探究を活性化する媒体にできればと思っています。 次回は1月11日(金)19時と、1月20日(日)14時に、探究のすすめ方について当事者研究的に事例を発表しながら考えたいと思います。(この日はたま…

Book and cafe cocoaruへ

居場所型就労支援、カフェをされているcocoaruさんに行ってきました。野江駅周辺に行くのははじめてでした。場所は駅からすぐでわかりやすかったです。 cocoaru.npo-assort.com ちょっと前に使い切れないぐらい沢山毛糸をもらっていたのですが、cocoaruが毛…

「預金型教育」の理解 谷口洋幸さんの講座「多様な性のあり方と人権」へ

昨日は講座「多様な性のあり方と人権」へ。 講師は谷口洋幸(金沢大学国際基幹教育院准教授)さん。全く存じ上げなかった方でしたが、講義は、伝えたい内容、たどり着こうとする高さ(目標)に対して、バラツキも無駄もなく、理解するのに無理もないよう計算…

12/12 星の王子さま読書会

毎月第二水曜日の星の王子さま読書会。今回は6番目の星の地理学者の場面。 地理学者は、王子の質問に対して、大洋がどこにあるか、山がどこにあるかを知っているのが地理学者だといいますが、王子が彼の星に何があるかをたずねると「わからない」といいます…

時間のありよう 誰かの時間が動けば周りの時間も動く

www.nicovideo.jp 何度か取り上げていますが、仲が良かったおじいちゃんと死別した孫はその喪失を受け止めることができずにいます。おじいちゃんはルー大柴にそっくりで、孫はテレビでルー大柴を見るたびにおじいちゃんを思い出して悲しくなってしまいます。…

追記:時間を動かすこと

<追記:時間を動かすこと> 時間については、少し前までは「自律的なプロセス」などと表現していましたが、身体教育研究所の稽古で時間的移動と空間的移動という捉え方をもらい、あと境毅さんの著書『モモと考えるお金と時間』で時間とはいのちなのですと書…

時間を動かすとはどういうことか ジャンル難民学会ミーティングの二つ目の質問

先の金曜日にジャンル難民学会(仮)発足ミーティングを行いました。15名ほどが来てくれました。要請があれば別の場所でも行いますのでお声がけください。 ミーティングでは、2つの質問をしました。それぞれの人がどのような探究をしているのか。そしてそ…

探究を促進する環境とは

今日はジャンル難民学会(仮)発足ミーティングがあります。 先にも触れましたが、今回このタイミングでやれるとは思っていませんでしたが、やりましょう、というありがたいお声がけをいただき、やることになりました。 やると決まると、自分がいる状況の文…

逸脱する主体 水道民営化への反応とフランス燃料税への反応

フランスのデモは政府を変え、燃料税の来年中の引き上げは断念されました。 www.afpbb.com 一方、日本の水道民営化は、そのまますすんでいるようです。水道が民営化された英国では、水道料金が高くて貧困家庭がトイレの水を流すことができないといったような…

在野学関連の言葉と二年前の文章<野良研究のススメ>

ジャンル難民学会(仮)は、個々の探究を活性化する媒体として作れればと思っています。 在野学、民間学、独学などと言われている領域の言葉を集めてみます。 谷川健一さんは「生きた学問」という言葉を使っています。この「生きた」ものを扱うというのは、…

論理的関係「我ーそれ」と倫理的関係「我ーなんじ」 探究の位置づけ

金曜日のジャンル難民学会(仮)発足ミーティングに、『モモと考えるお金と時間の秘密』の著者の境毅さんも来られると聞きました。 ジャンル難民学会(仮)発足ミーティング 『モモ』と考える時間とお金の秘密 作者: 境毅 出版社/メーカー: 書肆心水 発売日:…

甲野善紀『できない理由は、その頑張りと努力にあった』 探究者たちのあり方 学びのあり方 

12/7(金)19時ジャンル難民学会(仮)発足ミーティング。 ジャンル難民学会(仮)発足ミーティング ジャンル難民という言葉を挙げていますが、それぞれが強い関心を持ってしている(しようとしている)自分の探究(研究)を発表し、どのようなことが探究さ…

時間を動かすこととしての学び 時間を動かすための文化空間としてのサークル

古い知り合いと話しました。 僕が当事者研究などやっていたという話しから、回復とかの話しになりましたが、話していて、精神的な問題があったら、心療内科なり、心理カウンセリングなりへ行ってなおせばいいというのが「一般」であり「普通」の認識なのだな…

小集団の可能性を再考する 鶴見俊輔『共同研究集団』とジャンル難民学会

昨日の夜は、キッチンハリーナでの境毅さんとの探究の場で、鶴見俊輔の『共同研究集団』の紹介してもらいました。 kitchen-halina.jimdo.com 先日の投稿で、DIYは受動的存在であることから主体を取り戻していくための応答としてあるとしました。 DIYの意義は…

12月7日19時〜 ジャンル難民学会発足ミーティング

12/7(金)の19時〜、本町エスコーラにて、ジャンル難民学会(仮)発足ミーティングを行います。 ジャンル難民学会(仮)発足ミーティング アカデミズムや既成の分野に必ずしもこだわらず、個々の人が自分の核心的な探究や研究を発表する場を作ります。 ◆ジ…

「愛されていない」という死への拒絶 『その後の不自由』とメンヘラ.JP

「自分など価値はない」のなかには、どれほどの高いプライドがこめられていることだろうかと思います。 これは世間の価値基準を自分のなかに取り入れ、それが自分を圧迫していたとしても、その基準を自分は理解しており、それを自分に課しているという表明で…

受難と回復 時給1円の世界

受難によってこれまでの自分を深く壊されることで、人間としての深い回復の契機を得るという話しをしていました。 深い回復というのは、収入をより多く得たり、うまく生きるということと同じことではありません。適応と人間としての回復が同じものとして語ら…

応答としてのDIY 11/21南区DIY読書会終了

11/21日の南区DIY読書会が終わりました。 DIYは、主体を取り戻すための手段として意味があると思います。 主体を取り戻すといわれて、「ああ、主体を取り戻さなければいけないのか」と義務的に感じるでしょうか。感じるかもしれません。自分は主体を取り戻し…

人権

入管の問題、技能実習生の問題。 news.yahoo.co.jp 自分自身も大学出るまで「人権」という言葉は学校でよくあるような、建前だけで中身のないスローガン、公の機関が正面から向きあうつもりはないけれど、責任を果たしているような「やってる感」をアピール…

サトウアヤコさんの「回路と迂回路」へ

サトウアヤコさんの「回路と迂回路」に参加した。 回路と迂回路 – “学び”と”苦手”について考える – | 2畳大学 サトウさんは、学ぶこととは回路を作ることではないかという。「苦手なこと」をテーマにして、そこに「迂回路」という回路をつくってみようとす…

学びと出会い 

『ヒモトレ革命』を借りた。 shimirubon.jp 小関:弱視の方にヒモトレを試してもらうと、目が見える人と明らかに反応が違います。特に頭の位置に関しては目が見える人より良いポジションをとっていることがわかりました。 甲野:認識することは便利ですが、…