降りていくブログ 

ここという閉塞から逸脱していくための考察

防災にもなるDIYを学ぶ場所づくり 紹介文

防災にもなるDIYとは何なのか、紹介する文章をつくってみました。

 

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防災にもなるDIYを学ぶ場所づくり


◆防災にもなるDIYとは?
 地震や台風など災害がおこった時、普段の流通が急に途絶えてコンビニから食べものがなくなったり、停電になったり、水道やトイレが使えなくなったりすることがあります。普段からのモノの備蓄はもちろんですが、そこで自分で生活に必要なものを作ったりする知識や技術があると心強いです。たとえばちいさな畑でも借りて自家菜園をやっているならば、それはたくさんの食べ物が備蓄されてしかも腐らない防災冷蔵庫を持っているようなものです。DIYは防災時に力を発揮します。

 

◆防災という視点によって現代的な人と人の関わりの基盤が生まれる
 防災ということを念頭において暮らしを考えると、人と人の関わりが自然に生まれやすくなります。防災という視点にたつとき、たとえば孤立したご近所の単身高齢者や障がいがある方は災害時にどうなるだろうという思いが浮かぶでしょう。防災ということを前提にすると、いつもは個々に生活している人と普段からのやりとりが必要だということが見えてきます。防災は人と人との関係性が希薄になった現代社会において、新しくそこに人と人の豊かな関係性を編み直す始点にもなり、基盤にもなります。


子ども食堂という自律的な活動の意義
 こども食堂の数は、日本に2286箇所もあるそうです(「こども食堂安心・安全向上委員会」調べ:デジタル毎日2018.4.3)。こども食堂は市民が自律的に立ち上げる活動です。個々それぞれ自分たちで考え、自分たちの運営で活動を成り立たせています。そして、そこでは子どもにご飯を提供するというだけでなく、そこに関わる人に新しい交流もまた生まれていることでしょう。自分たちのできる範囲で、自分たちにあわせ、自分たちの頭で考え、自分たちの活動をすることは、そこにコミュニティを生み、自然な助けあいや個々の人の考える力や活力を生んでいきます。その力は自分たち自身で自分たちの居場所をつくっていく力にもなります。自分たちの暮らしをつくっていく力は実際に自律的な活動をすることによってリハビリされ、身につけられていくのではないでしょうか。

 

◆防災にもなるDIYを学ぶ場について
 自律的な活動は、人と人が繋がる必然を提供し、コミュニティを生み、また自分たちの暮らしをつくっていく力を活性化させるリハビリになります。それは自律的な活動をする場とは、すなわち学びの場であるからだと思います。防災にもなるDIYは、子ども食堂のようにごく一般の人がそれぞれの場所で、防災にもつながる自律的な学びの場を作りませんかという提案でもあります。想像してもらうと、どんなDIY的なこともわりと何でも防災の備えになるということに気づかれると思います。

 

◆防災DIY畑プロジェクトとコラボレーション
 食や体操のような健康(養生)に関わるDIYの学びだと、日々の生活が実際に変わっていく実感もより生まれやすいと思います。そこで私たちは、防災に備えて地域の空いた場所や使われていない場所で畑のはじめかたを学び、とれたものを自給分にまわすとともに、こども食堂ならぬ防災食堂としてシェアすることなどを考えています。防災にもなるDIYプロジェクトでは、個々の活動は基本的に自分たちの裁量で自由に程よいかたちでやるのがいいと考えていますが、お互いにお互いの活動を尊重したうえで関わりやコラボレーションをすることの意義もとても大きいと思っています。活動をお互いに知り合い、交流することはお互いの活動を盛りあげていくことと思います。防災にもなるDIYプロジェクトに関心のある方はご連絡いただければ幸いです。


京都のらびと学舎 米田量(よねだりょう) yoneda422@gmail.com
 
※京都のらびと学舎は、自家菜園(家庭菜園)における野菜の自給を媒介にして、DIYや自律的活動がもたらす学びの可能性を探究している集まりです。

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