降りていくブログ 

ここという閉塞から逸脱していくための考察

手塚貴晴さん講演 伴走型支援士認定講座

東京に来て民間資格の認定講座を受けている。

 

そのなかで昨日は、建築家の手塚貴晴さんの講演があった。

 

建築家の手塚さんの講演。手塚さんの作るものは、人を「そそる」。そこでつい何かをやりたくなってしまう。

 

人のうちにあるもの、しかし既存の環境がそれを押しとどめているものを読みとり、この世界に引き出す。すると引き出されたものはコミュニティを形成するような派生的効果を持ったり、人を自然にたくましく健康にしていったりする。

 

 

雑音を遮断したり人為的に無菌状態することなどが、かえって人間に備わるノイズキャンセリングなどの自然な機能を失わせ自閉症者を混乱させたり、共生菌が行き場を失って人体に攻撃するようになる話しなども大変興味深かった。

 

人が持つ自律的な環境形成の働きかけを引き出すことは重要だなと思った。

 

7000のベンチの話し

https://note.mu/masakimosaki/n/n0bb98b9c0070

 

7000脚を置くことによって、人がそこにやってきてそこから未来につながるものが生まれてきたベンチの話しもそうだけど、まず大事なのは人間に本来的に備わっている、環境形成しようとする自律性を引き出す「漁礁」の設定なのだと思う。

 

 

手塚さんには障害を持つご兄弟がいらして、作品にはその影響も大きいかもしれないと言われていた。

 

勝手な想像だけれど、色々な気持ちや衝動があっても多くの可能性がその発現する前に阻まれてしまうこと、制約があるために失われた可能性を別のかたちでこの世界に現しておられるようにも思えた。

 

 

http://www.homeless-net.org/docs/20180202chirashi2.pdf