降りていくブログ 

ここという閉塞から逸脱していくための考察

スーパーローカルヒーローを観に行った

昼過ぎから畑に行く。

途中、山際の道でアスファルト上に腐葉土がたまっているところがあって、それもバケツにとっていく。腐葉土は主にタマネギ用に。畑の土と色が大分違う。濃い茶色だ。

 

畑にはよしむらさんがいて、余ったタマネギ苗の定植作業をしていくれていた。苗は結構沢山あったので場所を随時つくりながらやった。きんじょのこたにさんがバイクで帰ってきて、さらにタマネギ苗を少しもらうことになった。こたにさんには、何かとお世話になっている。自由で柔軟、気さくで親切な方だ。

 

タマネギ苗は全部植えきれなかった。クウシンサイとキャベツを収穫して家に帰り、17時半から立誠シネマでやっているスーパーローカルヒーローを観に行く。

 



スーパーローカルヒーローは、広島の尾道にあるCDショップれいこう堂の店主信恵勝彦さんと彼に関わる人たちを描いた作品。信恵さんは、東日本からの移住者、避難者を受け入れるための活動、ミュージシャンを招いてライブなど、よいと思った事に対して労力をいとわず、そのために新聞配達をしたりしてまで実現させていく。

 

ある時信恵さんが事故にあったとき、CDショップに閉店の危機が訪れる。しかし、信恵さんにお世話になった人たちがここぞとばかりに立ち上がるというドラマもあった。


作品においては主に3.11に向かい合う人たち、移住者達の姿が描かれていたと思う。元々の地の人の感覚や、古い尾道というのはどういうものなのかなと思った。若い人や原発事故後の今の動きと距離や乖離があるのだろうか。

 

僕は音楽に詳しくないので、エゴラッピン大阪モノレール二階堂和美等々の名前が出てきても、誰かわかっていないのだけれど、わかる人がみるとまた全く違うんだろうなと思う。

 

作品を見終わったあと、全国にスーパーローカルヒーローがいるんだろうなと思う。信恵さんは確かにすごいのだけれど、そのすごさが別世界の人というよりは、身近に感じられるすごさなのだ。自分ごととして捉えられる世界が描かれていた。多分、僕以外の人も、ああこういう人いる、と思うのではないだろうか。

 

僕たちの畑のまわりでは間違いなくこたにさんがスーパーローカルヒーローだろう。様々な人つなげ、世話をしている。小規模にこたにさんの映画をつくってもいいんじゃないかと思う。尾道でも、映画をつくるなかで、また人と人が関わり、何かが育ったことだろう。僕はそこで育ったものが後に残る実質だと思う。すぐ過ぎ去ってしまう表面的な成果じゃなくて、後に残る実質、そこで何が育つのかのほうに目を向けるのがいいと思う。

 

そう考えていくと、失敗がただの浪費にならない。というか、結果がどちらに転んでも実質は育つようにデザインできる。実質をずっと育てていくとそこから色々な反映、展開がおこってくる。


スーパーローカルヒーローは、京都では14日金曜日までです。

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上映情報 | 映画『スーパーローカルヒーロー』公式サイト