降りていくブログ 

ここという閉塞から逸脱していくための考察

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ブルーシートの服について(1):非礼拝的オーラを読んで

山口さんの文章を読んで、生きているものとは何かについて、もう一度整理したくなった。 note.com 僕は去年、ある読書会でピーター・シンガーの『動物の解放』を読んだ。僕が担当したところは、鶏や牛や豚が工場畜産の現場において、人間の経済性のためにど…

揺り動かしにいく 君島久子「ほしになったりゅうのきば」

中学以前は割とよく本を読んでいたけれど、その後読めなくなった。大学になっても日常的に読めるのは絵本ぐらいの文量で、それがしんどくない限度だった。 文化心理学という講義があって、絵本や民話の分析がレポート課題になった時があり、長谷川摂子作、片…

すでに巻き込まれている世界で

読書会で発表者からシェアされたことを振り返る。 フーコーによる自由主義と新自由主義の違いが話されていたのだけど、自由主義の段階では、あくまでも国という枠組みの下に資本があったけれど、新自由主義においては国と資本の立場は逆転し、資本が主人とな…

他者を受けいれるとはどういうことか

「階段の上の子供」という谷川俊太郎の詩がある。 階段の上の子供 谷川俊太郎 階段の上の子供に君は 話しかけることが出来ない 泣くことが出来るだけだ 階段の上の子供が理由で 階段の上の子供に君は 何も与えることが出来ない 死ぬことが出来るだけだ 階段…

ことばを獲得していくこと

日本ではパウロ・フレイレはあまり浸透しなかったとされる。 そこで思い出されるのが、知り合いの年配の教員の方々が話されていたこと。彼らによると林竹二は、部落差別への向き合いではなく、(学校)教育の充実を選んだという。 林は、社会「運動」のよう…