10/10星の王子様読書会
星の王子様読書会。
読書会の後に、講師の西川勝さんの話しを聞く。
西川さんは、かつて精神病棟で働かれていた。そして今でもたびたび精神病練の看護人になっている夢を見るという。そうか、そこにいるのだなと思った。
中井久夫さんは、精神病練をダムのように捉えていて、表層のものは変化するが、深く沈殿したものは全く変わらないようだと。表層の人たちは変化もしやすい。しかし、深層の人たちは30年40年とまるで変わらない。
西川さんも30年入院していた人がその後回復したというような事例は聞いたことがないと。世間やメディアは変化しやすい表層に光を当てるが、そのことで下に沈んでいるものはより見えなくなる。
生きるということはどういうことか。僕はその30年、40年変わらない人たちのあり方から考えたい。「よくなる」とかがないところから考えたい。
生きている間、回復は必ずしも保証されてない。
ノーベル平和賞をとったムクウェゲ医師が見てきた被害者たちの凄惨さ、救いのなさ。僕にとってリアルを感じられるのは生のそのような救いの無さだ。そこから見つけるのでなければ、自分も救われない。