降りていくブログ 

ここという閉塞から逸脱していくための考察

脱自己肯定感 自意識との一体化と突き放し

どうも成功体験の積み重ねという言い方には違和感があった。ある特定の体験による自己認知の変化は、成功体験への固執を生んでむしろあとで邪魔にならないだろうか? 何かができる・できないという条件に紐づけられてもいるし。

 

「成功体験を積んでいる」ようにみえる時も、重要なのは成功体験自体ではなくて、未知の可能性に踏み出し、そこから新しい実感を得るというリハビリなのではないだろうか? その場合は何かをやった自分に対してではなく、未知のものとの対話自体に信頼をもつ。自分や自分の成し遂げたことではなく、世界に対して信頼を持っていく。

 

「自分を仲の良い親友のように扱う態度」は、「成功した自分」のような自意識との一体化とは逆で、自分を二人称の「あなた」として、自分を知らないものとして扱う態度であるように思う。それは一体化や同一化とは逆であり、むしろ突き放してさえいる。

 

「これができる自分」に対しての肯定性ではなく、未知のものに対して踏み出し、やりとりする行為自体への信頼感の回復、「わからないこと」への信頼感の回復が重要なのではと思う。

 

 

  

 

どうやら情緒が安定している人の共通点は、従来言及されてきた自信(自己肯定感)の高さではなく、自分自身を仲の良い親友のように扱える態度(Self-compassion)ではないか、と考えられ始めているらしい。

自信を持つことは大切なんだけど、Self-compassionがないと自信を築くこともできないという。”