降りていくブログ 

ここという閉塞から逸脱していくための考察

◆読書

12/12 星の王子さま読書会

毎月第二水曜日の星の王子さま読書会。今回は6番目の星の地理学者の場面。 地理学者は、王子の質問に対して、大洋がどこにあるか、山がどこにあるかを知っているのが地理学者だといいますが、王子が彼の星に何があるかをたずねると「わからない」といいます…

追記:時間を動かすこと

<追記:時間を動かすこと> 時間については、少し前までは「自律的なプロセス」などと表現していましたが、身体教育研究所の稽古で時間的移動と空間的移動という捉え方をもらい、あと境毅さんの著書『モモと考えるお金と時間』で時間とはいのちなのですと書…

時間を動かすとはどういうことか ジャンル難民学会ミーティングの二つ目の質問

先の金曜日にジャンル難民学会(仮)発足ミーティングを行いました。15名ほどが来てくれました。要請があれば別の場所でも行いますのでお声がけください。 ミーティングでは、2つの質問をしました。それぞれの人がどのような探究をしているのか。そしてそ…

甲野善紀『できない理由は、その頑張りと努力にあった』 探究者たちのあり方 学びのあり方 

12/7(金)19時ジャンル難民学会(仮)発足ミーティング。 ジャンル難民学会(仮)発足ミーティング ジャンル難民という言葉を挙げていますが、それぞれが強い関心を持ってしている(しようとしている)自分の探究(研究)を発表し、どのようなことが探究さ…

「愛されていない」という死への拒絶 『その後の不自由』とメンヘラ.JP

「自分など価値はない」のなかには、どれほどの高いプライドがこめられていることだろうかと思います。 これは世間の価値基準を自分のなかに取り入れ、それが自分を圧迫していたとしても、その基準を自分は理解しており、それを自分に課しているという表明で…

学びと出会い 

『ヒモトレ革命』を借りた。 shimirubon.jp 小関:弱視の方にヒモトレを試してもらうと、目が見える人と明らかに反応が違います。特に頭の位置に関しては目が見える人より良いポジションをとっていることがわかりました。 甲野:認識することは便利ですが、…

筒井康隆『旅のラゴス』一抹の夢としての生

最近ははてなでSFを検索して気になったものを図書館で借りて読んでいる。 1文字1文字読むのはしんどいし、読めないところはさっさと飛ばして読むことにした。読めないなりに読む工夫をしようと思う。 特に事物の描写とかはとばしている。そういう部分は全…

10/9南区DIY研究室読書会 里見実『「被抑圧者の教育学」を読む』と矢原隆行『リフレクティング』

里見実の『「被抑圧者の教育学」を読む』も今回で最終回。矢原隆行さんの『リフレクティング』も少し引用した。参加者8名。 <発表レジメ>◆はじめに DIYの意義は、特定の分野に閉じることではなく、生活などを含め、生きることまるごとを自律的に自分(た…

広瀬正『マイナス・ゼロ』 記憶のあり方と喚起 そしてノスタルジー

広瀬正『マイナス・ゼロ』。 タイム・トラベルものということで、紹介されているのを見て、気になっていたのを読む。 shiyuu-sf.hatenablog.com タイムファンタジーやパラレルワールドものには強く関心がある。 kurahate22.hatenablog.com マイナス・ゼロ (…

折に出会う本 

藤沢周平の『一茶』、考えてみれば小説を一冊読んだのは最近珍しいかもしれないと思った。 ここ最近で少しマシになったけれど、本を読む負担感が大きい。藤沢周平は例外的に苦しくなく読めるなと思っていたけれど、短編は読めても一冊はちょっとしんどいなと…

藤沢周平『一茶』 自律的なものと繋がること 刻まれたものの変化

藤沢周平『一茶』。 新装版 一茶 (文春文庫) 作者: 藤沢周平 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2009/04/10 メディア: 文庫 クリック: 4回 この商品を含むブログ (10件) を見る 朝帰りする一茶に村の老人が「ふん、いい年して」と吐き捨てる。老人は自分の…

ブライアン・イーノのインタビュー 降伏する機会

前に書き起こしたものがあったので、転載。 ついでに少し連想したことを。 一つのアイディアしかなくてそれを様々な違う方法でやっているに過ぎない これは、鶴見俊介のいう「親問題」と通じることであると思う。自分がどうしても惹きつけられそれを進めよう…

関西当事者研究交流集会抄録 巻末の文章 お題「100年後の価値観」

関西当事者研究交流集会の抄録に書かせてもらった文章を転載します。 --- どういうわけかわからないが、中学の時に強いフラッシュバックが始まった。自分の一挙手一投足を始終観察し、馬鹿にして粘着してくる同級生を強く憎み軽蔑し、気持ち悪いと思っていた…

2018関西当事者研究交流集会へ

大阪大学の関西当事者研究交流集会へ。 会場で配られる抄録に鶴見俊輔の親問題、子問題という考えを引用しながら、自分のもっとも深い痛みや苦しみこそが、生きることを切り開く力になるということを書かせてもらった。自分のような、何の肩書きも誇るような…

世界の更新 イメージを喚起させること 時間を動かすこと

過去の世界、記憶の世界の時間は止まっている。放っておけば、どんなに時間がたってもある対象や物事に対して、同じ見え方、同じ感じ方が維持される。自意識に認識される世界はこの止まった世界を通したもの。自意識は時間が止まった世界、違う言い方をする…

9/12 星の王子さま読書会 酒のみのシーン

第二水曜日の星の王子さま読書会。 月に1回のペースで今回で13回目。13ヶ月をかけて75ページまですすんだ。今日は王子が酒飲みに会うシーン。 酒飲みは山のような空き瓶と新しい瓶を前にして黙って座っている。子どもの頃に読んだ内藤濯訳の星の王子…

スポーリン『即興術』

スポーリンの本を購入。 www.miraisha.co.jp 注釈が丁寧で、章の終わりなどでまとめて書かれているのではなく、そのページのなかにコラム的なスペースをとってすぐに説明されている。たとえば、本文中の「関わり」はinvolvement の訳で、これはrelationship…

神田橋條治『発想の航跡2』崩壊と破綻 アクションとイメージの関係

行き詰まっていた神田橋さんの「崩壊」(いい意味)をすすめた、精神療法家パデル先生の患者に対する姿勢。 「先生は常に患者の内側(in)の世界を大切にされた。そしてそれを正そうとするのではなく、内側の歪みの視点から見えてくる外界像を受け入れ・とも…

ブックレビュー 伊藤洋志『ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方』 

ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方 作者: 伊藤洋志 出版社/メーカー: 東京書籍 発売日: 2014/03/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る ■この本を選んだ理由 著者の伊藤洋志さんがある友人(本の中で紹介されている和歌山で当選し…

人間と人間もどき 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』とブレードランナー

nightlander.hatenablog.com 人間と人間もどき。 物語におけるロボットに関心がある。映画ブレードランナーは原作ではアンドロイドは単純に人の偽物であるようだ。だが僕は自意識は機械であると思っている。 自意識は自らを「生命」と思ったり、「自然」と思…

社会的共通資本勉強会2回目 

社会的共通資本のお話しの2回目。前回のお話しの復習と宇沢弘文さんの著書である『自動車の社会的費用』の前半部分が取り扱われる。 社会的共通資本 (岩波新書) 作者: 宇沢弘文 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2000/11/20 メディア: 新書 購入: 6人 ク…

赦し 否定の否定としてあらわれる信頼

1年が経つ星の王子様読書会。次回は9月12日(水)18:30@茶山 www.dropbox.com 今回は、うぬぼれやの場面。王子を遠くから発見したうぬぼれやは、自分を称賛しにきたぞと思い、王子に手を叩かせて丁寧にお辞儀をして見せたりするが、王子が心から称賛していな…

フレイレの現代性 里見実『パウロ・フレイレ「非抑圧者の教育学」を読む』

里見実『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』 遠い外国のことではなく、身の回りの社会にそのまま当てはまるようだ。旧支配層が温存された戦後の日本、男尊女卑、セクハラ、ネット右翼の思考パターン、ワタミ的経営者たち、歪んだ体制ではなく、声…

逸脱と対話の必然

里見実『「非抑圧者の教育学」を読む』のなかで、里見がフレイレを批判している場面がある。フレイレがたびたび動物と人間の対比をしながら人間というものの価値を見出すところだ。 パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む 作者: 里見実 出版社/メーカ…

「自己肯定感」はまだ使われるのか

自己肯定感という言葉は、学問などの言葉になるにはあまりに一般的な言い回しというか、かなり適当な言葉だと思うのだけど、いつまでも使っていていいのだろうか。この言葉のおかしさはもっと指摘されなければならないだろうと思う。 「自己肯定感」は、HPと…

6/13 星の王子さま読書会

第10回星の王子様読書会。 星の王子さま (平凡社ライブラリー (562)) 作者: アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ,稲垣直樹 出版社/メーカー: 平凡社 発売日: 2006/01/12 メディア: 単行本 クリック: 9回 この商品を含むブログ (8件) を見る 花との別れの…

状態と型

自我の確立、「人格」の成熟といったことが目指すべきところであり、そこに足りない自分の自我を自分で切磋琢磨していくのが人間の在り方なのか。「日本人」は自我の確立が足らないから、もっと確立しなければ、なのか。 中動態の話しとか、身体教育研究所の…

イリイチ「管理された健康に抗して」 もう一つの世界

イリイチの『生きる思想』の「管理された健康に抗して」の章に以下の文章があるようだ。 生きる思想―反=教育/技術/生命 作者: イバンイリイチ,Ivan Illich,桜井直文 出版社/メーカー: 藤原書店 発売日: 1999/04/01 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 5回…

生きることと殻

人間をどういうものだと捉えたらいいのかといつも思っている。 環境は破壊して、人間同士では弱いものを踏み台にして強いものがのさばり、弱いものはさらに弱いものを虐げて鬱憤をはらす。人間全体として自滅的で破綻的な動きを止めることができない。 多く…

小沢牧子『「心の専門家」はいらない』 個人の回復と社会の回復

不登校50年で小沢牧子さんのインタビューをみた。 小沢健二の活動や彼の社会臨床学会での「企業的な社会、セラピー的な社会」を発表も、母からそのままの流れぐらいに見えてしまった。実のところは知らないけれど。根本的なところの批判をしている。不登校…